下肢静脈瘤ってなに?
足の静脈がボコボコとこぶになったり、浮き出る病気です。
放っておくとどうなるの?
どんどん悪化します。こわれた逆流防止弁は、どんなお薬でもどんな運動でも再生しません。静脈の流れが悪いので、小さな傷でも治りにくくなります。その傷から治療困難なバイ菌が入ると、重篤な感染症に発展し、最悪な状況では足の部分切断まで悪化する可能性を秘めている病気です。専門医による診察を早期に受けられることをお勧めします。
薬でなおるの?
壊れた弁の構造は再生しないので、内服薬では治りません。
もしかしたら下肢静脈瘤?自分でできる“セルフチェック”
次のような症状がある場合、下肢静脈瘤の可能性があります。放っておくと悪化する恐れがありますので、お早めに当クリニックへご相談ください。
特に「A.主な症状」の症状が週2~3回の頻度で起こる方や、「C.皮膚」の症状に1つでも当てはまる方には、早期の受診をおすすめします。
症状
- 足がだるい
- すぐに足が疲れる
- 足が重痛い
- 足がむくむ
- 足にむずむず感などの不快感がある
- 足がかゆい
- 足がほてる
- 就寝中や明け方に足がつる
- 生理になると足の痛みやかゆみが増す
見た目
- 血管がボコボコしている
- 血管がふくれて瘤のようになっている
- 青い血管(静脈)が網目状に浮き出ている
- 血管が赤紫色に見えて目立つ
皮膚
- 足に茶色のシミがある
- 足の皮膚が黒ずみ、硬くなっている
- 足の皮膚が乾燥している
- 足に発疹ができ、いつまでも治らない
- 足の掻き傷などのキズが治らない
下肢静脈瘤になりやすい傾向
男性と女性、どちらがなりやすい?
下肢静脈瘤は男女ともに起こる病気ですが、一般的に男性よりも女性で起こるケースが多いとされています。妊娠回数に関係します。
なりやすい年齢は?
下肢静脈瘤は年齢を重ねるとともに発症リスクが高くなる傾向にあり、特に40代以降に多くみられます。
遺伝する?
遺伝的要素がある病気で、両親が下肢静脈瘤だと発症のリスクが高くなります。当院の最も若い患者様は13歳の男子です。(2019年6月現在)
妊娠・出産は影響する?
妊娠・出産がきっかけで発症・悪化するケースがあり、妊娠・出産の回数が増えるほど発症・悪化のリスクは高まります。
仕事の影響は?
長時間の立ち仕事は静脈の圧力の上昇を起こしやすく、下肢静脈瘤の発症・進行を促進する恐れがあります。理容美容業、飲食業、接客業、販売業、工場勤務、現場監督、長時間の座り仕事の方は注意が必要です。設計士、会計士、ネイリスト、エステティシャンの方も注意が必要です。筋肉ポンプ機能の低下による血液のうっ滞が下肢静脈瘤の発症・進行を促進する恐れがあります。